朴沙羅 さん(歴史社会学)の書く文章は非常に難解なのですが、
チベ(家)の歴史を書く という本は、読みやすいです。いとこや私は、親戚から聞き出すことはできませんでしたが、朴さんは、さすがプロ、親戚全員にインタビューして家族の歴史をまとめています。
イントロダクションから、『
親戚が集まるとケンカ。花見に行って、ビール瓶で殴り合いのけんかになり、流血騒動!! 警察出動!!』と韓国人の気質、いやいや(爆)朴さんの親戚関係を呈示!!
そういう親戚にひとりづつインタビューして証言をとっていくのは容易でないことを、まずは暗示する内容となっていると思いました。
のちのち出てきますが、やはり親戚のおっちゃんから、『どうしてそんなことしなきゃあかんのか!』ということで、絡まれ、学問のため!と色々説明して説得し、インタビューまでこぎつけます。
以前から、在日韓国人はチェジュドから逃れてきた人が多い!ということはウワサ程度に言われていました。
チェジュド4.3事件は、韓国でも触れることはタブーで慰霊祭が行われるようになったのは、近年です。
そういったことを、逃れてきた在日韓国人側の証言をまとめた点で、朴沙羅さんの家族ということを越えて、意味のある聞き取り調査になっていると思います。
私の中で、エスノグラフィーの決定版 その①です。
先祖調べの親戚への聞きとり調査の参考になる本だと思っています。
次は、私の中の、エスノグラフィーの決定版 その② について書きます!!