ここのところ、北前船による交易といった感じのネタになっていました。
この、
墓石が語る江戸時代 関根達人 を読んだ時に、主題はそこなのでは!!と感じました。
墓の変遷、現代墓事情から始まり、墓石から何がわかるか(個人データ、建立した年、墓石の種類)、墓石からわかる自然災害、墓石に見る社会構造(階層、家族像、個性)、大名墓(国元と江戸の墓、高野山は博覧会場)。そして、
ヒト・モノ・情報の交流!!
青森=>北海道=>福井 と日本海側を調査していって、北前船による人の移動(船大工、石工など)、墓石の運搬(帰りに船を空にして帰るわけにはならなく、船のバランスをとるのに、石が最適だったワケです!)、墓石の流行にみる情報伝達 が認められた!!
という北前船による交易といったことが、墓石の石の種類、墓石に刻まれた出身地(多くはないが)、墓石のデザインから読みとれたというワケ。
墓石から、江戸時代の社会を読み解く試みは面白いと思いました。
歴史災害、大名家の見栄、北前船による人と物と情報といった交易。
ハウツー本ではなく、読み物としてオススメできる本です。